メイン オブ フェアリー...

灰色の雨...






「う・・・ぐ・・・。」


めまぐるしいものが苦しめる・・・心の痛み・・・ハク・・・ライト・・・。

「あぁぁ・・・ぐぁ・・・」

背の呪いの翼の灼熱の痛みよりも・・・。

「ぐ・・・がはっ・・・」

吐き出した血の量よりも・・・。



何よりも・・・大切な者を失うというのは苦しい。



午前零時00分・・・。




「がはっ・・・ぐぁあぁぁ・・・」

堪えきれない呪いの痛みが襲う。

慣れることなんて出来ない。死んでしまいたい。



痛い痛い痛い。




「ぐ・・・ぅ・・・」


やがてその痛みは去って行き・・・



「はぁ・・・はぁ・・・」


息を乱れさせ・・・


「スー・・・スー・・・」

安眠につかせる。







「兄・・ちゃ・・・兄ちゃ・・・」


なんだ?なんだよ?聞こえない・・・もうちょっと・・・寝かせてくれ・・・



「兄ちゃん・・・兄ちゃんっ!!」



「っ!たっしー・・・!」



「兄ちゃ・・・うぐっ・・・」


氷妖が意識を取り戻した瞬間、たっしーは、その場に泣き崩れてしまった。


「うわぁぁあん!!」



「た・・たっしー・・・」




「・・・!!氷妖っ!!!意識が戻ったのか!?」

近づく空色のクンパ・・・


「フェ・・イ・・・アント?」

少々苦しげに、そのクンパの方を見た。


「無理するな!!お前は・・・!!」



「!氷妖!意識が戻ったのね!」

すぐ傍らにいたのは、薄黄緑色のラヴォクス・・・


「フュ・・・ル・・・ナ・・・?・・・・・がはっ!!」

無理をしてしまった。名前を呼んだとたんに、血を吐いてしまった。


「無理しないでっ!!」


「お前はっ・・・!!お前はっ・・・!!もう3ヶ月も起きなかったんだぞ!?」

フェイアントは、もう涙目になってた。

「そうよっ・・・!!心配させて・・・っ!」

フュルナは、ポロポロ流れる涙も気にせず言葉を続けた。


「そうだよぉ!!兄ちゃんのばかぁ!!」

たっしーの目は、ずっと泣き続けていたのかのように、真っ赤になって腫れていた。



「・・・バ・・・カ・・・ヤロ・・・こんなにさせた・・・のは・・・どっち・・・だよ・・・」

弱々しく・・・苦しげに、氷妖は笑顔を作った。


でも・・・そんな笑顔は、三人にとって逆効果で・・・


あっという間に3人を泣かせた。
















――――――・・・・一週間後













「さぁ。進もう。」

きちんと休んだせいか、氷妖は元気を取り戻した。
もう、前のように翼を開いて思いっきり飛ぶことも出来た。


「ええ。いきましょう。」


「おうっ!」


「はーいっ!」


































この先・・・何が待ち受けていようとも。

この四人は進み続けるであろう。

たとえ、進んだ先が血の沼だとしても。

後悔はしないであろう。

それは、この四人だからこそ乗り越えられる現実。

死の境にいた一匹の漆黒のラヴォクス。

それも、三人によって助けられた。

四人の絆は深い。それは、誰にも解けない絆。

血まみれになっても、四人は進み続けるであろう。

いつか訪れる死を恐れることもなく、ただひたすら、空しいほどに進み続けるであろう・・・。



































「・・・なんだよ・・・これ」

目の辺りにしたのは、滅びた都市。
無残な光景に、氷妖は、唖然としていた。


「・・・この都市を設立した日・・・・・いまから1000年前よ。」

フュルナは、驚きを隠せずに、ただ呆然としていた。

「何があったんだこの都市で!!」

朽ち果てた都市を見ながら、フェイアントが言った。





「・・・とりあえず、宿を取ろうよ。ねぇ。なんかココ・・・ねぇ、早くベットに入って寝たいよ・・・!」

たっしーが、何かに怯えるように、言った。



「確かに、嫌なことが起きそうな気がする・・・日が暮れる前に、無断だが、宿に入ろう!!」

日が暮れると、何か、とてつもないことが起きそうな気がした。









夜。日が暮れた。
四人は、宿の窓の外を見て、唖然としていた。









ザアァァァァ・・・








目さえ曇りそうな灰色の雨。空はすべて邪悪な紫の雲に覆われ・・・
魔力のある雨を降らせていた。






「なんだよ・・・この雨。触れると・・・やばいことがおきそうな・・・」

氷妖が、独り言を呟いた。



「ねぇ、そんなに雨はひどくないみたいだし、何かいらないものを外に放り出してみましょう。雨が入ることはないはずよ。」



「・・・触れたらどうするんだよ。」



「確かめないと、わからないわ。」



すると、フュルナは窓を開け、オアシスで取った水草を一つかみ、外に投げた。



「・・・・!!」



驚きのあまり、声も出なかった。
窓は閉めたが・・・その水草は・・・





石になっていた。










続。